小児科専門医試験 ②勉強編

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この記事では、小児科専門医試験に向けて筆者が参考した書籍等を紹介していきます。
直近で発売された書籍についても触れているため、参考にしていただければ幸いです。

目次

問題集

小児科専門医試験の問題集は、2024年1月時点で2冊ほど刊行されています。

問題集の使い方としては、1周解いて終わり、という方法はややもったいないと感じました。
問題で取り上げられている疾患だけでなく、選択肢まで吟味して勉強の範囲を広げていくのがより効果的です。
医師国家試験の勉強法に近いでしょうか。

①専門医をめざす! 小児科試験問題集(改訂第2版)

評価:網羅性★★☆ 利便性★★★ 使用頻度★★★

小児科専門医試験受験者の間でもっとも使用されている問題集ではないかと思います。
会場でも多くの人がこの問題集を開いていました。

実際のところ、問題集という形式上全ての範囲を網羅することはできませんが、本番の試験をイメージしやすいという点で有用だと思います。

先にも述べた通り、この問題集を丸暗記するというよりは、問題文や選択肢からさらに掘り下げて勉強するという使い方が適していると思います。

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②小児科専門医 受験のための 最速トレーニング144問

評価:網羅性★★☆ 利便性★★☆ 使用頻度★★☆

2023年に発売された比較的新しい問題集です。
『専門医をめざす!』と比較すると、さらにニッチな問題が増えたという印象です。まずは『専門医をめざす!』を解いてみて、さらに勉強範囲を広げる際にこちらを使う、という立ち位置になりそうです。

参考図書

続いて、勉強の際に筆者が使用した参考図書を紹介します。

参考図書①:小児疾患診療のための病態生理1~3 第6版

評価:網羅性★★★ 利便性★☆☆ 使用頻度★★★

分野別に疾患の疫学、病態生理、診断、治療などについてまとめられた辞書的な本です。
特筆すべきは圧倒的網羅性で、かなりの希少疾患についても取り扱われています。また、疫学などについても具体的な数字まで細かく記載されているため、「この本を理解すれば、知識が足りないということはない」と感じさせられる内容でした。
専門医試験以降も、非常に役に立つシリーズだと思います。

欠点としては、分厚い本のため紙書籍の場合は持ち運びが困難なことです。
筆者は紙書籍で購入したため、移動中の勉強や現地へ持参はできませんでした。

電子版も出ているため、そちらで購入するのも一考です。個人的に辞書的な本は紙の方が好みです。

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参考図書②:病気がみえる vol.15 小児科

評価:網羅性★★☆ 利便性★★★ 使用頻度★★★

医学生時代から多くの方が愛用されているであろう、『病気がみえる』シリーズの小児科が2022年10月に発売されました。
発売当時、筆者はすでに医学部を卒業していましたが、専門医試験の参考図書として優秀という話を聞いて購入しました。

内容としては、小児科全般の疾患についてイラストや図表を用いてわかりやすく解説されています。
疫学や治療など、専門医試験レベルの知識としてはあと一歩物足りなさを感じることもありますが、勉強のとっかかりとしては十分だと思います。また、ノート代わりに書き込みながら勉強をしていくのもありです。

この本の良い点は、イラストなどへの気配りの細かさです。
男児に多い疾患では男児のイラストになっていたり、好発年齢に合わせた年齢のイラストになっていたりと、視覚的に疫学などを覚えやすい点は試験の参考図書として便利だと感じました。

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参考図書③:国試マニュアル 100%小児科 第6版

評価:網羅性★☆☆ 利便性★★☆ 使用頻度★☆☆

先輩に勧められ、譲り受けて使っていました。
結論から言うと、発行されたのが2013年ということもあり、やや内容が古くなってしまっている感は否めませんでした。
分量も『病気がみえる』よりもさらに薄いため、専門医試験に太刀打ちするには心許ないです。

「参考図書として何か1冊」というのであれば、『病気がみえる』に軍配があがると思います。

国試マニュアル 100%小児科

参考サイト

続いて、参考にしていたサイトを紹介します。

参考サイト①:小児慢性特定疾病情報センター

小児慢性特定疾病情報センターでは、希少疾患や難病の概要、診断基準などの情報が提供されています。
成書でも記載が少ないような疾患についても取り扱っていることがあります。

特に、染色体異常や遺伝子異常、先天性代謝異常、神経筋疾患などは小児慢性のサイトが有用でした。

参考サイト②:各学会のガイドライン・マニュアル

小児科専門医試験ではガイドラインの内容が重視されることが多い印象です。
特に、症例レポートでは「治療の適切さ」が評価の5項目のうちの1つですが、それはすなわち『ガイドラインに準拠しているか』という意味合いもあると感じます。

日常の診療の中でガイドラインに目を通す機会は多いことでしょうが、改めて通読してみるというのも重要だと思います。

小児循環器学会 ガイドライン
日本小児アレルギー学会 ガイドライン
日本小児神経学会 ガイドライン・手引き
日本小児内分泌学会 ガイドライン
日本小児腎臓病学会 ガイドライン
日本小児血液・がん学会 ガイドライン
日本小児栄養消化器肝臓学会 ガイドライン
日本小児感染症学会 ガイドライン
日本小児外科学会 ガイドライン
日本小児泌尿器科学会 ガイドライン

まとめ

以上、小児科専門医試験の勉強に役に立つ問題集、参考図書、サイトを紹介しました。

必要最小限の出費で抑えるなら、『専門医をめざす!』と『病気がみえる』の2冊を選ぶのが筆者の個人的な見解です。
方針としては、希少疾患や先進医療を掘り下げるよりも、日常診療で出会うCommonな疾患から学んでいくのが王道だと思います。

この記事が、これから小児科専門医試験に臨む皆さんの一助になれば幸いです。

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この記事を書いた人

大学病院の小児科に所属する、現役小児科医です。
小児科医としての臨床経験を生かして、エビデンスに基づく情報発信をしています。
ご意見、ご感想などありましたらお問い合わせフォームからご連絡ください。

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